慰めの祭

「慰めの祭」 2019/6/9

使徒2:1~21
ヨハネ16:4b~11

今日は聖霊降臨祭(ペンテコステ)。キリスト教の3大祭りの一つです。
「祭」というのは大体、人間が神様に対して何かを行う行為です。お米を供えたり、みこしに神様を乗せて担いだりすることによって、神様を喜ばせたり怒りを鎮めたりする、それが祭です。いわば神様を慰めるための「慰霊祭」です。 ユダヤのお祭りもそうでした。ユダヤにも「仮庵の祭」「過ぎ越しの祭」「五旬祭」という3つの祭がありますが、それを正しく行わなかったら神の怒りがくだる、という緊迫した祭でした。
しかしキリスト教の「降誕祭」「復活祭」「聖霊降臨祭」は、すべて神様が人間にしてくださったことを祝う祭であり、ただ喜んで感謝すれば良いのです。
その中で今日は聖霊降臨祭、聖霊様が人間に与えられた日です。イエス様は聖霊様のことを「パラクレートス」と言われました。「パラクレートス」には「助ける人」「弁護する人」「慰める人」「助言する人」「とりなす人」「励ます人」「援助する人」など、いろいろな意味があります。英語では「カウンセラー」です。悩める人に寄り添い、話を聞き、一緒に考え、適切な助言をして、その人が再び歩き出す手助けをする、それがカウンセラーです。聖霊様は最高のカウンセラーです。
そんな慰め主である聖霊様が与えられたのが聖霊降臨祭です。だからこの日は「慰めの祭」です。人間が神様を慰める祭ではなく、神様が人間を慰めてくださる祭です。しかもこの祭は1年に1回だけのものではありません。毎週日曜は祭日であり、慰めの祭です。日曜日にイエス様が復活され、聖霊様がくだられたからです。そして日曜礼拝(サービス)は、神様が御言葉や聖餐によって、人間に手厚くサービスしてくださる時間です。このサービスを十分いただく人は、今度はその人自身が他の人を慰める「パラクレートス」になっていきます。まるでイエス様ご自身のように、相手の側に立って人を慰める人となります。わたしたちも神様からの慰めを十分いただいて、自分らしい方法で人に慰めを届ける人になりましょう。聖霊様によって必ずそれが出来ます。

(永田 令牧師)