月別アーカイブ: 11月 2023

与えられたいのち

「与えられたいのち」 2023/11/19

マタイの福音書25章14~30節

 今年は某タレント事務所が大きく報道されました。「タレント」という言葉には「才能」「能力」等の意味がありますが、もともと今日のたとえ話にも出てくる「タラント」という、お金の単位を表す言葉です。ある人がしもべに5タラント、もう1人に2タラント、もう1人に1タラントのお金を預けて旅に出ます。1タラントは6000デナリ、これは6000日分の給料に相当します。すべての人は神様から、各自の能力に合った量の「タラント」が与えられています。最低でも1タラントですから、決して少なくありません。きょうのたとえで5タラント預かったしもべはそれで商売をして別に5タラント儲けました。2タラントの人も別に2タラント儲けました。しかし1タラントの人はそれを土に埋め、主人が帰って来た時、そのまま渡しました。じつはこのたとえは、 (さらに…)

キリストを迎えるともしびの油

「キリストを迎えるともしびの油」 2023/11/12

マタイの福音書25章1~13節

 今日の聖書は「イエスさまが再び来られる世の終わり」についての話です。イエスさまはいつ来られるかわからないのだから、いつ帰って来られてもいいよう、気を付けているべきことが強調されています。今日のたとえの「十人の娘」とは、花嫁の付き添い役を務める花嫁の友人たちです。当時のユダヤの結婚式は、先ず花婿が花嫁の家へ来て、花嫁の友人たちの出迎えを受けることから始まりますが、それはたいてい夜だったので、付き添いの娘たちは、ともしびを掲げて花婿を迎えなければなりませんでした。この十人の娘のうち「五人は愚かで、五人は賢かった」(2)と書かれています。そして「花婿が来るのが遅れた」ため、十人とも眠ってしまいます。しかし愚かな五人は、油の用意をしていなかったのです。このたとえの花婿とはキリストのこと、花嫁は教会、花嫁の友人として花婿を迎える娘たちは信徒を表しています。そしてともしびとは信仰のこと、油とは「聖霊」のことです。 (さらに…)

天国の椅子

「天国の椅子」 2023/11/5

マタイの福音書23章1~12節

 今年も皆様と共に召天者記念礼拝が出来て感謝いたします。いまイスラエルとパレスチナの戦闘が非常に深刻な状況です。旧約聖書の神様を信じているはずのユダヤ人が、なぜこんな殺戮をするのでしょうか?

今日の聖書でイエス様は群衆と弟子たちに語られました。「律法学者、パリサイ人たちは、モーセの座を占めています。ですから、彼らがあなたがたに言うことはみな、行い、守りなさい。けれども、彼らの行いをまねてはいけません。彼らは言うことは言うが、実行しないからです」(2-3)。「律法学者、パリサイ人」というのはユダヤ人の中でも厳格に神の教えを守っていると思われていた人たちで、民衆からも尊敬されていました。しかし実は彼らが全く聖書を理解していなかったことを、イエス様は暴かれました。 (さらに…)

真理はあなたを自由にする

「真理はあなたを自由にする」 2023/10/29

ヨハネの福音書8章31~36節

 イエス様が5つのパンと2匹の魚を5000個以上に増やしたり、病人を治したりするのを見たユダヤ人たちは、イエス様を「信じ」ました。しかしそれはイエス様にすべてをゆだねるという信じ方ではなく、「この人は便利で、役に立つ」という信じ方でした。そういう所が私たちにもあるのではないでしょうか?

ユダヤ人は、自分たちはもう神を知っており、信じていると思っていました。確かに「神」の名前を発音することさえ避けたり、「安息日」に仕事をしないために歩く歩数を制限したり、持ち運ぶ荷物の重さを制限したりする姿を見ると、一見熱心な信仰者に見えます。しかしすべて自分勝手な考えであり、神様ご自身のお考えから離れていました。現在のイスラエル人も、神様のお考えから離れたことをしているのではないでしょうか?

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