月別アーカイブ: 6月 2021

イエス様の舟にて

「イエス様の舟にて」 2021/6/20 聖霊降臨後第4主日礼拝

マルコ4:35-41

礼拝中は穏やかな気持ちで御言葉を聞きますが、御言葉の本当の力を体験できるのは、日常生活の中で様々な問題にぶち当たった時です。

弟子たちはイエス様が語るたとえ話を舟の上で聞き、その説明も聞きました。夕方になったので「きょうは良いお話をありがとうございました。そろそろ帰りましょう。」・・と思っていると、何とイエス様は「さあ、向こう岸へ渡ろう」と言われたのです(4:35)。疲れていた上に、夕方のガリラヤ湖が荒れることを知っていた弟子たちは気が進まなかったと思いますが、船を出しました。「自分たちには漁師としての経験があるから大丈夫」と思ったのです。でも本当に頼るべきは経験でも道具でもなくイエス様です。そのことを弟子たちに教えるために、嵐になるのを承知でイエス様は舟を出させたのでした。 (さらに…)

肥えた地に蒔かれた種

「肥えた地に蒔かれた種 」聖霊降臨後第三主日礼拝メッセージ

マルコ4:26-34

5月30日の聖霊降臨祭以降、教会暦では「聖霊降臨後主日」という期間に入っています。この期間を表す色は緑です。そのイメージ通り、この期間は信仰者が「成長」するための期間です。成長させるのは人間の力ではなく、神様の力です。「神の国は、人が地に種を蒔くようなもので、夜は寝て、朝は起き、そうこうしているうちに、種は芽を出して育ちます。どのようにしてか、人は知りません」(マルコ4:26-27)。種をまいた本人も知らないうちに、種は「自動的に」芽を出し、育ちます。それと同じように、神様の国は、神様の平和は、いつのまにかわたしたちの心に、そしてわたしたちの周囲に広がっていくのです。

しかし、畑仕事の好きな方はご承知の通り、実際は種を蒔いてほったらかし、ということはなく、水をやったり手入れをしたり・・と、いろいろ大変です。それと同じように、 (さらに…)

イエス様の母、イエス様の兄弟

「イエス様の母、イエス様の兄弟」 2021/6/6 聖霊降臨後第2主日礼拝

マルコ3:20-35

ある時、イエス様の母マリヤと兄弟たちが、イエス様の行動を奇異に思って連れ戻しに(=支配しに)やって来ました。しかしイエス様は「わたしの母とはだれのことですか。また、兄弟たちとはだれのことですか」(33節)と言われました。

以前、ニコデモという人にイエス様は「人は新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません。」と言われ、ニコデモは「もう一度、母の胎に入って生まれることができましょうか。」と答えました(ヨハネ3:4)。「母の胎から生まれる」というのは、まさしく親子の「肉のつながり」を指しています。マリヤがイエス様を連れ戻しに来たのも「肉のつながり」に頼ったからです。また現在のユダヤ人が他民族を攻撃するのも「自分たちはアブラハムの血族であり、神に選ばれた民族である」、という自負があるからです。しかし人は「母の胎から」ではなく「水と御霊によって」生まれなければ神の国に入ることはできません(ヨハネ3:5)。肉による誕生のままでは、マリヤやユダヤ人のように神に対して支配的になったり、人に対して攻撃的になったりします。

今日の箇所でイエス様は (さらに…)

ああ・・。

「ああ・・。」 2021/5/30 三位一体主日 礼拝メッセージ

イザヤ6:1-8

 きょうは「三位一体主日」。キリスト教の神様が、父・子(イエス)・聖霊という三つでひとりの神様である、という信仰を新たにする日です。「そんなの理解できないし、自分とは関係ない」と思われるかもしれませんが、三位一体の神様を信じるかどうかで、自分と周囲の人たちとの人間関係は決定的に変わって来ます。 (さらに…)