月別アーカイブ: 11月 2021

愛の王国

「愛の王国」 2021/11/21 聖霊降臨後最終主日 礼拝メッセージ

ヨハネの福音書18章33~37節

今日は教会暦では1年最後の日曜日。来週28日からアドベント(待降節)に入り、教会暦の新年が始まります。1年最後の日曜日である今日は、特にカトリック教会などで「王たるキリストの祝日」と呼ばれ、イエス様が全人類の王様であることを覚える日曜日とされています。

きょうの聖書日課であるダニエル7章やヨハネの黙示録1章には、やがてイエス様が真の王様として雲に乗って再び地上に来られることが記されています。その時すべての人々、特に神様をおそれずイエス様に敵対していた人々が、天を見上げて「嘆く」と書かれています(黙示録1:7)。これは空想話ではなく現実であると聖書は強調しています。 (さらに…)

大逆転の日

「大逆転の日」 2021/11/14 聖霊降臨後第25主日礼拝メッセージ

マルコの福音書13章1~8節

今日と来週で教会暦の1年が終わり、28日のアドヴェントから新しい年が始まります。今日の福音書は世の終わりにイエス様が再び来られる「再臨」に関する箇所です。1年の初めのアドヴェントにも再臨の箇所を読みますので、教会暦は「再臨に始まり、再臨に終わる」と言うことができます。
イエス様の弟子たちがエルサレム神殿を見て「何とすばらしい建物でしょう」(1節)と言いました。ところがイエス様は「この建物がバラバラに壊される日が来る」、と言われたのです。弟子たちは驚いて「いつそういうことが起こるのでしょう」(4節)と尋ねました。わたしたち人間は「いつ」とか「どんな時」ということを非常に気にします。今のコロナ禍も「いつ終息するのか?」がとても気になります。 (さらに…)

涙の中の晩餐会

「涙の中の晩餐会」 2021/11/7
 全聖徒主日(聖霊降臨後第24主日)礼拝メッセージ

ヨハネの福音書11章32~44節

きょうは教会員のみで召天者記念礼拝を行いました。イザヤ25:6に「万軍の主はこの山の上で万民のために、あぶらの多い肉の宴会、良いぶどう酒の宴会、髄の多いあぶらみとよくこされたぶどう酒の宴会を催される。」とあります。これは天国の晩餐会です。イエス様はわたしたちの罪を背負って身代わりに十字架で死んで、よみがえられたことによって、永遠に「死」を滅ぼしてくださいました。死者の顔にかけるあの「布」も取ってくださいました。こうしてわたしたちは天国の晩餐会の席に着くことが出来るようになったのです。

きょうの福音書は、イエス様が友人のラザロをよみがえらせる箇所です。ラザロが病気になった時、ラザロの2人の姉、マルタとマリヤはすぐイエス様を呼びました。しかしイエス様が到着されたのは、ラザロが死んで葬られてから4日もたった後でした。 (さらに…)

奴隷と自由

「奴隷と自由」 2021/10/31 宗教改革日(聖霊降臨後第23主日)礼拝メッセージ

ヨハネ8:31-36

きょう10/31はマルチン・ルターの宗教改革を覚える日です。わたしたちにもきょう新たな信仰の目覚めがあるように、真剣に御言葉を聞いて参りましょう。

今日の箇所でイエス様はユダヤ人たちにおっしゃいました。「真理はあなたがたを自由にします」(ヨハネ8:32)。この言葉は国会図書館の入り口にも掲げられていますが、ここでイエス様が言われた「真理」とは、イエス様ご自身のことです。「イエス様が私たちを自由にする。」・・いったい何から自由にするのでしょうか?これを聞いたユダヤ人たちは思いました。「自分たちは奴隷でも囚人でもない。今すでに自由だ」。現代でもそういう人が多いと思います。しかしイエス様は「罪を行っている者はみな、罪の奴隷です」と言われました(34節)。良いことだとわかっているのに出来ない。悪いことだとわかっているのにやめられない。それは人間が「罪の奴隷」だからです。罪の奴隷の最も大きな特徴は、 (さらに…)