「イエス・キリストって、だれ？」　2018/9/23

マルコ8：27～38

歴史上一番の有名人は誰でしょうか？それは間違いなくイエスキリストです。イエス様の誕生を境に、紀元前（BC）と紀元後（AD）に分かれるからです。では「イエスキリストってだれ？」と聞かれたら、あなたは何と答えますか？「偉大な宗教家です」「平和を説いた人です」「愛を説いた人です」・・・どれも間違っていませんが、本質を突いた答えではありません。
「人々はわたしをだれだと言っていますか。」というイエス様の質問に、弟子たちは「バプテスマのヨハネ」「エリヤ」「預言者のひとり」などと答えましたが、どれも本質を突いた答ではありませんでした。「では、あなたがたはわたしをだれだと言いますか。」という問いに、「あなたは、キリスト（救い主）です」とペテロが答えました。これが正解です。しかしペテロも「キリスト」の意味を誤解していました。「キリストは自分たちをローマの支配から救い出し、奇跡の力で自分たちの空腹を満たしてくれる人だ」と思っていたのです。
わたしたちも、キリストは「嫌な人をやっつけてくれる人」「経済的に豊かにしてくれる人」など、自分の欲望をかなえてくれる人だと思っていたら、それは間違いです。そうした欲望のせいで人を傷つけたり神様を侮辱したりしてしまうわたしたちの「罪」から救ってくださる方、それが「救い主」キリストです。そのためにイエス様は十字架にかかってわたしたちの身代わりに死んでくださり、よみがえられました。誰でも自分の罪を認め、イエス様を「わたしのキリスト、わたしの救い主」と信じて洗礼を受けるなら、罪がゆるされ、もはや神様の罰を受けることはありません。
罪のゆるしを体験した人は、最初に望んでいた「嫌な人からの救い」や「経済的な救い」も実現します。ただしそれは、嫌な相手がいなくなるとか宝くじがあたる等の方法によってではなく、自分自身の心が変わり、相手への態度が変わり、今与えられているものに感謝する気持ちに変えられるのです。これが、イエス様の「救い主」たるゆえんです。（永田　令 牧師）