あなたは明るい

「あなたは明るい」 2023/2/19 主の変容主日礼拝メッセージ

マタイの福音書17章1~9節

今週22日は「灰の水曜日」。この日からイエス様が十字架に向かっていく受難節(四旬節)の40日間が始まります。奇しくもウクライナ侵攻から1年の時期と重なります。あらためて私たち自身の中にもある自己中心を認め、悔い改める時としましょう。

今日は灰の水曜日の直前の日曜日で、「変容主日」です。山の上でイエス様のお姿が太陽のように輝きました。それはイエス様がご自分の受難について弟子たちに初めて予告してから6日後のことでした。あの時ペテロは「そんなことが、あなたに起こるはずはありません。」(16:22)と言い、イエス様から「下がれ、サタン」と言われてしまいます。そんなことがあったものですから、イエス様から「一緒に来なさい」と山に連れて行かれた時、「怒られるのでは?」と思ったことでしょう。かつて山で聞いた「山上の説教」も厳しい内容でしたから。

山に着くとイエス様の姿が真っ白に変わりました。それは「メタモルフォーオー(超越的な変化)」でした。そこへ旧約聖書に出て来たモーセとエリヤが現れました。2人とも神様の清さと厳しさを思い知っている人たちです。さらに雲が沸き上がり、雲の中から神様の声が響きます。すべてペテロには恐怖でした。神様の聖なる光は、罪ある人間にとっては恐怖なのです。しかしモーセとエリヤは、光の中で、イエス様と親しげに語り合っていました。その内容は、間もなくイエス様が架かる十字架についてでした。イエス様はすべての罪びとの代わりに十字架に架けられました。そのおかげでどんな罪深く、汚れた人間もゆるされます。恐れおののくペテロに、イエス様は優しく声をかけました。「起きなさい。こわがることはない」(17:7)。

イエス様を信じる人は、聖霊様の働きによって、「主と同じかたちに姿を変えられて(メタモルフォーオー)」行き(Ⅱコリント3:18)、「あなたは明るい」と言われる人になります。「面白い人になる」という意味ではありません。イエス様の十字架によって、もはや神の怒りを恐れる必要はないという喜びの光を放つのです。これからも自然な形で、周りの人々にイエス様の光を届けて参りましょう。

(永田令牧師)