希望を告白しよう

「希望を告白しよう」 2023/2/5 顕現後第5主日礼拝メッセージ

マタイの福音書5章13~20節

きょうは姫路教会の年会です。今年のあいことばは「希望を告白しよう」、御言葉はヘブル10:23「約束された方は真実な方ですから、私たちは動揺しないで、しっかりと希望を告白しようではありませんか。」です。ナチスによるユダヤ人強制収容所から生還したフランクルは、「夜と霧」の中で「あの極限状態の中で生きのびることが出来たのは、希望を失わなかった人だけだ」ということを書いています。このように、希望というのは人間が生きていく上で絶対に欠かせないものです。そしてわたしたちに揺るぎない希望を約束してくださるのは、わたしたちを造られ、命を与えてくださった神様ご自身です。

しかし希望を告白する前に必要なことがあります。それは「絶望を告白する」ことです。不幸を経験せよという意味ではありません。「自分が神様の前に徹底的に罪びとであるという事実に絶望する」ということです。その時イエス様への信仰告白が生まれます。イエス様はわたしたちの罪を背負って、身代わりに十字架にかかって死んでくださり、よみがえられました。このイエス様を救い主と信じて告白する人は、救われます。「もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われるからです」(ローマ10:9)。この告白を、御言葉と聖餐式によって繰り返す所、それが教会です。

イエス様によって罪がゆるされた者は、周囲の人々にもイエス様の希望を告白すべきです。ただ言葉で告白するだけでなく、「行動」によって告白するのです。「あなたがたは、地の塩です」(マタイ5:13)。「あなたがたは、世界の光です」(同14)。「あなたがたの光を人々の前で輝かせ、人々があなたがたの良い行いを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようにしなさい」(同16)。美味しい料理のように相手を笑顔にすること、励ます言葉、元気づける行いを実践するということです。自分自身にはそんな力がなくても、イエスキリストの十字架に信頼する者は、既に地の塩、世界の光です。これが聖書の約束です。だから動揺しないで、しっかりと希望を告白しながら、今年の歩みをして参りましょう。

(永田令牧師)