歴史は出会いによって

「歴史は出会いによって」 2022/5/29 復活節第7(昇天)主日礼拝メッセージ

詩篇138篇1~8節
ルカの福音書10章38~42節

「主はわたしたのために、その目的を果たして下さる」(詩篇138:8 ESV)とは何と幸いなことでしょう!多くの方との出会いを通して、姫路教会のために、そして皆さん一人一人のために、主はその目的を果たして下さるというのです。
 特に出会いの中の「出会い」は聖書であり、イエス・キリスト〜その出会いを今日の聖書を通してみていきたいと思います。

1.出会いにおけるおもてなし
 ◆マルタはもてなすために忙しく立ち回りました。人生の旅路において、なにくれとなくもてなしてもらえる優しさと親切は、ことのほかありがたいものです。
「子たちよ。私たちは、言葉や口先だけではなく、行いと真実をもって愛そうではありませんか。」第一ヨハネ3:18(聖書協会共同訳)

 ◆マリヤは、大切なお客様の話し相手になっていました。それもまた「とても大切なおもてなし」です。「だれでも、聞くのに早く、話すのに遅く、また怒るのに遅いようにしなさい。」ヤコブ1:19

2.出会いにおける問題
 マルタはもてなしのために精一杯働いていたのに、いつの間にか彼女の思いは座り込んでいるマリヤへの批判に変わります。反対にマリヤは、マルタのような行動的な人に対して「バタバタと動き回って」と軽べつする思いになっていたかもしれません。悲しいかなこれが人間の罪の現実です。

3.人生における選択
 人生における選択は、どちらかを選べばどちらかを犠牲にせざるを得ない葛藤の連続です。「人生でもっとも難しい選択は、善と悪との間でなく、善と最善との間でなすべき選択である。(ケアード) 」
 主イエスは「人生における大切な選択」についてさとされます。
「必要なことはただ一つだけである。」42とはどんな意味でしょうか?

⑴必要なのは「時と場所、場合」をわきまえること
 全てのことにはふさわしい時があるのです。(伝道者の書3章)

⑵どうしても必要なものを見極めて行くこと
 人が人である限りどんな状況にあろうと、「どうしても必要なこと」…それを選び取ることを、主イエスは私たちに教えたいのです。
「必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。」
 あなたにとってなくてはならない「一つのもの」とはなんでしょうか?

(西宮南ルーテル教会 牧師 廣野 善彰 師)