神の言葉は滅びない

「神の言葉は滅びない」 2020/11/29

マルコ13:24-37

きょうはこの教会の宣教70周年を感謝する礼拝です。今から70年前、粂井先生がご自宅で始められた日曜学校が、この教会のスタートでした。その時から今日までの70年間に、多くの大人や子どもが聖書の御言葉によって罪を示され、イエス様の十字架によって救いにあずかりました。教会の働きは人間の考えや意志によってではなく、聖書の御言葉によって進められるものです。御言葉は70年たとうが700年たとうが決して色あせることはありません。今日の聖書箇所に「この天地は滅びます。しかし、わたしのことばは決して滅びることがありません。」(マルコ13:31)と書かれてある通りです。

 また今日はアドベント第一主日、すなわちイエス様が来られるのを待ち望む期間に入った日です。アドベントはイエス様の1回目の来臨(降誕)と同時に、イエス様が再び来られる「再臨」を待ち望む期間でもあります。再臨の時には「民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、大地震があり、方々に疫病やききんが起こり、恐ろしいことや天からのすさまじい前兆が現れます。」(ルカ21:10-11)とあります。まさしく今の世界を言い当てているようです。そしてその後、太陽は暗くなり、星は天から落ち、ついにイエスキリストが雲に乗ってやって来られると書かれています。これらのことは、イエス様がお生まれになる700年以上前から、旧約聖書で既に預言されていました。

その預言から今日までの長い歴史の中で、人々が「ついに終末が来た」と思った出来事はたくさんありました。たとえば1500年代のペストの大流行などです。しかしわたしたちは、未だにイエス様が雲に乗って来られるのを見ていません。わたしたちはその日を「点」と考えて「それまでは大丈夫」と思うのではなく、今の日常の一日一日を、イエス様を仰ぎ見ながら過ごすべきなのです。いつものように聖書を読んで、悔い改めて、聖餐にあずかる。そうやって罪深い自分が救われたことを、新たに喜び感謝する。そしてその喜びをもって、周囲の人々の心に御言葉の種をまき続けるのです。今までの70年間がそうであったように、わたしたちもこれからも御言葉の種をまき、福音の木を植え続けましょう。イエス様が再び来られるその時まで。

(永田 令 牧師)