あなたが寝てる間に・・

「あなたが寝てる間に・・」 2020/7/19 礼拝メッセージ

マタイ13:24-30、36-43

イエス様は多くのたとえ話で神の国のことを語られました。マタイ13:35に「わたしはたとえ話をもって口を開き、世の初めから隠されていることどもを物語ろう。」とあるように、神の国はもともと人間には「隠されて」います。でもイエス様が語られる身近なたとえを子供のような素直な心で聞く時、少しづつ神の国のことがわかっていくのです。

今日の箇所は毒麦のたとえです。人が眠っている間に敵が来て、その人の畑に毒麦を蒔いていく。こういう悪質な行為は、当時実際に行われていました。毒麦と麦はよく似ているので、収穫の時まで見分けがつきません。まるで感染しているのかどうかわからない新型コロナウイルスにも似ていますし、コンピューターウイルスにも似ています。

しかし、自分でも意識しないうちに人の畑に毒麦を蒔いていた、つまり知らない間に人をつまづかせていた・・ということがわたしたちにもあるのではないでしょうか?世間からは「立派な人だ」と思われているにもかかわらず・・。

毒麦と麦は「収穫の時」、すなわち「この世の終わり」にはっきり区別されます。それは「この世の命が終わる時」と言うことも出来ます。その時、麦は倉に収められ、毒麦は炉で焼かれます。いったい誰が「良い麦」として倉に収められるでしょうか?誰もいません。すべての人は毒麦として、知らない間に毒をまき散らしています。だから本当ならば最後に炉で焼かれる運命でした。しかしイエス様はそのわたしたちの毒を引き受け、十字架の上で、わたしたちの代わりに燃えるような苦しみを味わってくださいました。誰でもイエス様を自分の救い主として受け入れ、洗礼を受けるなら、もはや地獄の火で焼かれることがありません。その人は良い麦に変えられており、30倍、60倍、100倍の実を結ぶことが出来ます。かつては寝ている間(知らないうち)に毒をふりまいていたわたしたちが、今は寝ている間に神の国を広げる者に変えられている。この大いなる奇跡を信じて、これからも自分のなすべきわざを行って参りましょう。

(永田 令牧師)