下に根を張って70年へ!

「下に根を張って70年へ!」 2019/2/3

イザヤ27:1~6
ルカ6:20~26

今年のあいことばの聖句は「時が来れば、ヤコブは根を張り、イスラエルは芽を出し、花を咲かせ、世界の面に実を満たす。」(イザヤ27:6)です。この御言葉は、どういう背景で語られたのでしょうか?
イザヤが活動した紀元前740~700年頃、大国アッシリアが猛威をふるっていました。まず北イスラエルを滅ぼし、南ユダにも「神にはお前たちを助けることは出来ない」と豪語しながら降伏を迫ります。北イスラエルは信仰から離れたために滅ぼされたのでしたが、南ユダの王ヒゼキヤは預言者イザヤの言葉を信じ、降伏しませんでした。その結果、神様の驚くべき力で勝利をおさめたのです。
わたしたちも「神様を信じているのに、どうしてこんな災いが起こるのか」と思ったり、「神様よりも人やお金に頼ったほうが確実」と思ったりすることがあります。しかし、そんな時こそ神様に信頼し、神様の御言葉に依り頼みましょう。必ず神様が、人知をはるかに超えた方法で助けてくださいます。
わたしたち人間の本当の敵は、アッシリアやバビロンといった具体的な国ではなく、わたしたち自身の中にある傲慢な罪。神様よりも自分に頼ろうとする「バベル(バビロンの語源)の塔」のような罪です。これは自分ではどうすることも出来ません。しかしイエス様はそんなわたしたちの傲慢な罪を背負って十字架で死んでくださり、よみがえられました。このイエス様により頼む信仰によって、わたしたちは罪がゆるされ、神様と和解して、喜びと平安の中を歩むことが出来ます。そして喜びの実を世界のおもてに満たします。
「泣く者は幸いです」(ルカ6:21)とイエス様は言われました。それは様々な試練の中でわたしたちの信仰が強められ、ますますイエス様を見上げる者とされるからです。ちょうど寒い冬の間に地下で根が生えるように。さらにその人は、敵のために祈り、祝福する者となります。その姿は多くの人々に感銘を与え、主に立ち返る人が増えていきます。これによって世界のおもてに人間的な罪が広がるのを阻止し、反対に、イエス様の愛の実を世界に広げるのです。今年がそのための準備の年となりますように。(永田 令 牧師)