隠れないで!

「隠れないで!」 2022/2/27 主の変容主汁礼拝メッセージ

ルカの福音書9章28~36節

きょうは「主の変容主日」。山の上でイエス様の姿が変わって、真っ白に光り輝いたことを記念する日曜日です。それまでイエス様は普通の人間の姿でした。それが突然輝いたのです。実はこの栄光に輝く姿こそ本来のイエス様の姿であり、ふだんはその栄光の姿を隠して、私たちと同じ人間の姿になっておられたのでした。いつか再びイエス様が地上に来られる時は、本来の姿で来られます。マルコ13:26に「そのとき、人々は、人の子が偉大な力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを見るのです。」と書かれてある通りです。

山の上でイエス様の姿が輝いたのは、後にイエス様が丘の上の十字架で死んで復活されることを象徴しています。十字架で死ぬ姿はとても栄光の姿に見えません。しかしそれが栄光の姿なのです。わたしたち罪びとにゆるしを与え、死と悪魔とから自由にし、天国に招き入れる栄光の輝きです。

きょう、光り輝くイエス様と共に、旧約聖書の2人の人物が現れました。モーセとエリヤです。モーセは神様からの「律法」を人間に伝えた人です。「あなたは神以外の何者をも神としてはならない」等です。それを一つでも破ったら天国に入ることは出来ません。モーセ自身、たった一度だけ神様の命令に背いたために、約束の地に入れませんでした。つまり人は律法では天国に行けないということです。律法を完全に守れる人は、一人もいないからです。

またエリヤは預言者を代表する人です。多くの奇跡も行いました。しかし一方で多くの異教徒を殺しました。このようにモーセもエリヤも神様の清さ、正しさ、厳しさを表しています。そしてその厳しさと正しさは、わたしたち罪びとを恐怖に陥れます。しかし、そのモーセとエリヤが現れ、イエス様の最期について、つまり十字架と復活についてイエス様と語り合っていたのです。イエス様の十字架と復活によって、律法を守れない者が天国に行けるようになりました。イエス様を信じて洗礼を受ける人は罪がゆるされ、もはや神様に恐怖を感じる必要がなくなりました。それどころか、だんだんイエス様に似た者となっていきます。だからイエス様の愛で人々に仕えましょう。隠れないで、イエス様の輝きで人々を照らしましょう。「山の上にある町は隠れる事ができません。」<マタイ5:14>

(永田 令 牧師)