信仰の大ジャンプ

「信仰の大ジャンプ」 2019/2/17

創世記45:3~15
ルカ6:27~36

今日の福音書に「敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。」とあります(ルカ6:27)。とても難しい言葉です。しかし、スキージャンプでも少しずつ訓練していけば今よりは飛べるようになるように、わたしたちも訓練すれば「敵を愛する」という大ジャンプも飛べるようになるのではないでしょうか?
訓練の方法は御言葉です。御言葉によると、「自分を愛する者を愛することは、罪人さえしていること」(ルカ6:32)ですから、いわば「小ジャンプ」です。まずそこから始めましょう。そうすれば、自分を愛してくれる家族や友人を愛することさえ難しいことがわかります。
次に「敵を愛する」ことに進む秘訣は、「相手の背後に神様を見る」ことです。「私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです」(創世記45:8)。このように考える時、「敵のおかげで得たものもある」ということに気づき、相手を少し冷静に見ることが出来るようになります。
しかし聖書が語る「敵を愛せよ」というのはもっと大きなジャンプです。「自分の敵によくしてやり、返してもらうことを考えずに貸しなさい。」(ルカ6:35)。つまり、「まったく見返りがなくても敵を愛せよ」ということです。そのような愛はイエス様しか持っていません。イエス様は、人も神も愛せないわたしたちの罪をゆるすために、身代わりとなって十字架で死なれ、よみがえられました。これが神様の愛です。誰でもイエス様を信じ、救いを喜び、「こんな愛のないわたしがイエス様に愛され、ゆるされている」ということをいつも御言葉と聖餐式によって確認する時、新たな喜びに包まれます。そして聖霊様の不思議な力によって、自分を苦しめる相手の幸せを願ったり、自分を憎む者に親切にしたり出来るようになります。これが神様の御国です。
小さな赤ん坊でも、飛行機に乗ればオリンピック選手よりもはるかに高く飛ぶことが出来るように、わたしたちも主の十字架に依り頼む信仰によって神様の恵みに乗っかる時、「敵を愛する」という大ジャンプを飛ぶことが出来ます。それだけが、大ジャンプを飛ぶための唯一の方法なのです。 (永田 令  牧師)