世界の灯台

「世界の灯台」 2019/1/6

イザヤ60:1~6
マタイ2:1~12

新しい年を迎えました。今日の福音書は、東方の博士たちがイエス様を拝んだ箇所です。クリスマスのイメージがある場面ですが、毎年1月6日が「顕現日」(公現祭)であり、博士たちの礼拝を記念する日となっています。これは、イエス様がユダヤ人だけでなく異邦人である博士たちに現れ、異邦人がイエス様を礼拝した出来事です。つまりイエス様はユダヤ人だけの救い主ではなく、わたしたちを含む全世界の救い主だということです。
ユダヤ人は「自分たちだけが神に選ばれた国民」と思っていましたが、神様は最初から「全世界」に対して救いを宣言していました。「見よ。やみが地をおおい、暗やみが諸国の民をおおっている。しかし、あなたの上には主が輝き、その栄光があなたの上に現れる。国々はあなたの光のうちに歩み、王たちはあなたの輝きに照らされて歩む」(イザヤ60:2-3)。世界中のすべての民は、心に闇を持っています。争いが絶えず、神以外のものに頼っています。今日の博士たちも「占星術」の学者であり、聖書に照らせば偶像崇拝の罪を犯していました。しかし、そんな彼らやわたしたちの心の闇に、イエス様は光として来てくださいました。そしてわたしたち全人類の罪を背負って十字架で死んでくださり、よみがえられました。「占星術」をしてきた自分たちを、「星」によって救い主へと導いた神様の深い愛に、博士たちは喜びあふれたことでしょう。
わたしたちも職場や家庭の様々な「星」の導きでイエス様と出会い、大きな喜びをいただきました。今度はわたしたちの番です。「国々はあなたの光のうちに歩み、王たちはあなたの輝きに照らされて歩む。」とあるように、わたしたちが星のように、主の光を受けて輝き、日本中、世界中の人々をイエス様へと導く番です。わたしたちが救い主イエス様を仰ぎ見て、喜んで生きている姿を、たとえ罪を犯しても悔い改めて立ち上がる姿や、人々は見ています。燭台の上のあかりや、山の上の町のように隠れることなく輝き、人々をイエス様のもとへ導きましょう。わたしたちは「世界の灯台」なのですから。 (永田 令  牧師)