「恐怖から喜びへ」 2021/4/4 主日礼拝メッセージ

マルコ16：1-8

イースターおめでとうございます！イースターはイエスキリストがわたしたちの罪の身代わりに十字架で死なれ、3日目によみがえられた喜ばしい日です。そして今日は洗礼式もあります。洗礼は、イエス様の十字架と共に罪びとの自分が死に、イエス様の復活と共に神様の子どもとしてよみがえることです。

今日の福音書はイエス様が復活された朝の場面です。女の弟子たちがイエス様の遺体に香油を塗るために、朝早くイエス様の墓にやって来ました。彼女たちは「誰が墓の入り口の石を転がしてくれるか」を気にしていましたが、墓石は既に転がしてありました。わたしたち人間があれこれ心配しなくても、ちゃんと神様は道を開いてくださるお方です。もちろんいろいろ計画を立てることは大事ですが、たとえ想定外の事態が起こっても、神様は既に問題を解決してくださっているのです。

彼女たちが墓の中に入ると、天の御使いがいて、こう言いました。「あの方はよみがえられました。ここにはおられません。」「ここ」とはお墓であり、死の世界です。死の世界にイエス様はおられず、今も生きておられます。しかも、どこか遠くにおられるのではなく、今ここに、イエス様を信じて洗礼を受けた人の「中に」おられます。だからどこへいってもイエス様は一緒です。たとえその人自身がイエス様を離れようとしても、イエス様の方がその人を離しません。
マルコの福音書16章9節以降は、後で別の人によって追加されたものと言われています。本来のマルコの福音書の最後の言葉は「恐ろしかったからである。」（16：8）です。福音書の最後にはふさわしくない、という意見もあります。しかしここに人間の現実があります。たとえ信仰があっても、たとえイエス様が復活されたとわかっていても、やはり怖いものは怖い。人生に起こる不測の事態、トラブル、急病、事故・・・その他いろいろなことを怖がる、それが人間です。でもわたしたちがそのような者だからこそイエス様が十字架で死んでくださり、よみがえられたのです。だから怖がりながらも、どこか不思議な喜びがあるのです。これからもイエス様に信頼して、安心して怖がりましょう。

（永田 令 牧師）