いっしょに歩こう

「いっしょに歩こう」 2020/4/5

マタイ21:1-11

今日は受難主日。今週の金曜日にイエス様はわたしたち人間の罪を背負って十字架におかかりになります。そのためにイエス様は今日、エルサレムに入られました。その時イエス様は「ロバの子」に乗られました。この箇所は受難主日と、クリスマス前のアドベントにも読みます。イエス様の誕生は、イエス様の死と密接につながっているのです。イエス様の「死」こそ、イエス様の「使命」です。

マタイ21:9「ダビデの子にホサナ。祝福あれ。主の御名によって来られる方に。ホサナ。いと高き所に。」この賛美は、ルーテル教会の聖餐式でよく歌われる賛美です。イエス様が十字架でご自身をささげるためにお生まれになり、死の3日目に復活された。そのことは昔の出来事ではなく、今も御言葉と聖餐式によって現実に起こっている出来事です。そのことを今日もう一度覚えましょう。

それにしても、ここでイエス様はなぜ「ロバの子」に乗ってエルサレムに入られたのでしょうか?ルターは「この子ロバはわたしたちの信仰である」と言いました。もし経験豊富な親ロバや馬だったら、イエス様に頼らなかったでしょう。しかし何もできない子ロバだからこそ「イエス様、助けてください!」と言う信仰が生まれます。そのような者に主は「あなたが必要だ」と言ってくださいます。間違った方向に行こうとしたら道を正してくださいます。こうして天国まで確実に導いてくださるのです。 ところで、この子ロバの傍らに母親のロバがいたことをマタイは見逃しませんでした。マタイの福音書は「信仰共同体」を重視しています。1人ぼっちではなく、共に歩む兄弟姉妹がいてくれる。2人3人が共に祈り合うことができる。これが教会です。もちろん、共に歩めば、いさかいも生じます。でもだからこそわたしたちはあらためて自分の罪に気づき、イエス様の十字架へと立ち返ることが出来ます。今年の姫路教会のあいことば「共に歩むしあわせ」を、これからも教会の交わりの中で味わいましょう。そして「みんなで」来週のイースターを待ち望みましょう。

(永田 令牧師)