月別アーカイブ: 4月 2022

2人の明日

「2人の明日」 2022/3/27 四旬節第4主日礼拝メッセージ

ルカの福音書15章11~32節

今日の聖書は“福音書中の真珠”とも言われる「放蕩息子のたとえ」です。兄は父のもとで勤勉に働く人。弟は父に遺産をせがみ、それを受け取ると何もかもまとめて遠い国に旅立ち、財産を湯水のように使ってしまいます。よりによってそこへ大飢饉が襲い、弟は飢え死にしそうになります。人生には往々にしてこういう想定外のことが起こります。ここに至って弟は「我に返り」(直訳:自分自身に行き)、父のもとへ帰って行きます。すると父親はまだ遠くにいる弟を見つけて走り寄り、一番良い着物を着せ、指輪をはめ、靴を履かせ、子牛をほふって祝宴を始めます。しかし畑から帰ってきた兄はこれを知って激怒し、父親に不平不満をぶつけるのでした。

この話の兄は「パリサイ人や律法学者」、弟は「取税人や罪人」、父親は神様を表しています。取税人や罪人は、確かに多くの罪を犯し、神様の戒めを破りました。しかしイエス様のことを知り、救いを求めてやって来ました。一方パリサイ人や律法学者はそんな罪びとたちを見くだし、彼らと食事をするイエス様のことも非難しました。まさにきょうの兄と同じです。兄は (さらに…)